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円高リスク、焦点は「トランプ円安」半値戻し

日本経済新聞  経済部 中西誠

年度末の外国為替市場で円高リスクが高まっている。トランプ米大統領の政権運営に対する失望が高まり、円買い・ドル売りが進行。27日午前の東京市場で円相場は一時1ドル=110円26銭まで上昇した。心理的節目の110円が近づいており、それを上回ると昨秋から昨年末の急激な「トランプ円安」の半値戻しとなる109円90銭程度がすぐに視野に入る。市場関係者は特に後者を意識しており、これを突破すると円高が加速しかねない。

前週末の24日、トランプ米大統領は看板政策である医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案を撤回した。与党共和党内の保守強硬派から反対の動きが出るなどして調整が難航し、議会下院で採決できなかった。

一方でトランプ氏は「これからすぐに税制改革に動く」とぶち上げた。税制改革は減税による米景気の上振れにつながるとして昨秋の大幅な円安・ドル高の主因となったが、27日の東京市場では「オバマケアを巡り調整がつかなかっただけに、税制改革の実現を不安視する動きが強い」(国内銀行)との指摘が出ている。

前週末の米国市場では「オバマケア修正より税制改革の協議が今後先行する」との見方から一時的に円高修正が進んだものの、大きな流れとしては米政権の調整力を不安視した円買い・ドル売りが優勢だ。

目先の円高の節目は110円だが、市場がより注目する節目はそれを上回る109円92銭だ。昨秋の大統領選に勝利したトランプ氏による減税を含む経済対策期待などから、円相場は101円19銭から118円66銭まで急ピッチで下落。その値幅の半分が帳消しになる水準が109円92銭で、「これを突破すると一段の円高が進みかねない」(みずほ銀行の田中誠一氏)。

一般的に相場が一方向に動いた場合、利益確定などのため反対取引が起きる。しかし半分以上も反動が出れば利益確定どころでなく相場の方向性の転換が強く意識される。昨秋からの円相場に当てはめれば、米大統領選以降にすすんだ大幅な円安の反動が半分以上になりかねない状況にある。このため市場参加者は円相場が109円92銭を突破するかを注目している。

円は安全通貨の側面があり、市場でリスク回避の動きが強まると新興国通貨などが売られる対価として上昇しやすい。「足元で新興国通貨の相場は底堅く、円高・ドル安の動きは行き過ぎ」(外資系証券)との声もある。しかし円の対ドル相場が半値戻しの109円92銭を上回れば、米大統領選時の101円程度に向けた新局面入りが市場で意識される可能性がある。

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